民主党の代表選挙

 昨日、小沢一郎氏の代表辞任による民主党代表選挙があり、鳩山由紀夫氏が新代表に選ばれました。新鮮みがない上、小沢傀儡色が濃厚で、あんまり面白くない結果ですが仕方がないでしょう。良きにつけ悪しきにつけ、現在の民主党小沢一郎により指導されているのですから。世の中を良くするために政権交代を促すのではなく、純粋に政権交代至上主義で動いている利権集団と化しているのですから。

 そんな「代表選」のニュースの中で笑ってしまったのは、50年以上前の政権交代すなわち「吉田茂から鳩山一郎へ」という構図の再来をアピールするお調子者が民主党にいたこと。言うまでもなく、麻生現首相は吉田茂元首相の孫、鳩山氏も鳩山元首相の孫。だから、お調子者の発想も無理もないし、思いついた以上言ってみたかったのだろうと思います。
 しかし、民主党の「売り」のひとつは「世襲議員」の制限ではなかったか。そんな思いつきを口にすべきかどうか、思い至らなかったのか。それとも世襲議員云々は政権交代実現の撒き餌にすぎないから、念頭から消えていたか。

 正直言って、その昔、小沢一郎氏が言っていた「仮に自民党と全く同じ主張・体質をもった政党であっても、政権交代をする意義はある」という意見には賛成です。長期政権は絶対に腐敗します。少なくとも末端は腐っていきます。だから、小沢氏がしゃにむに政権交代を目指すことにも意義がないとはいえないと思います。
 しかし、真情を言えば、現在の政権担当者より「賢い」人たちに政治を担当してもらいたい。それこそ、世界大恐慌のなか、中国はかつてのヒトラーのような不気味な存在感を表し始めているし、狂気の隣国はどうやら指導者不在のまま軍部独走が始まった感もある。USAは我が国を見捨て始めているようだし。そんな中、国内には失業者があふれ、高齢化社会の進行も加速している。自殺者も減らない。
 こんなときに、経験不足で頭が悪い「お調子者」に政治をまかせたくはありません。

 もちろん、民主党全体が悪いと言っているのではありません。しかし、自民党の「小泉チルドレン」の一部と同様に、勢いだけで当選してきた愚か者や、数合わせだけが「政治」だと思っている方々も目立つ気がします(まさに、自民党同様に)。

 もし助けてくれないなら、社会のすみずみなんか気にかけてくれなくていい。その代わり、細かい規制なんか廃止し、税金も安くして欲しい。
それが政府に対する、同時に民主党に対する要望です。