古本を買いました

オークションで、「少年少女世界の名作文学全50巻」を購入しました。

この全集は、書店に勤めていた叔父がノルマ稼ぎのため、当時小学校1年だったわたしを読者として予約購読させたものです。
思えば、本がなかった我が家に本があふれかえる(今でも)きっかけになった全集であり、わたしが「田舎の神童」を自負し、また他人から「文学少年(親爺)」と呼ばれるようになった根本をつくったのも、こいつです。

小学校1年の9月に第1回配本「小公子・小公女・秘密の花園ワンダーブック」(今でも、ソラですらすら出てくるところが恐い)が始まり、その後毎月1冊のペースで、50ヶ月。5年生の10月が最終配刊だった計算になります。両親が忙しくて、ほかにすることもなかったのでしょうが、ほとんど読みました。なかには、ゴーゴリの「外套」のような話があり、当時は怖くて、その巻は読み切れなかった気がします。あれをブラックユーモアとして評する人が多いけど、子供のわたしには恐怖小説としてしか読めませんでした。アカーキイ・アカーキエビッチだったっけなあ、幽霊になる主人公。

そんな全集は、高校生になったころ、従弟に譲り渡しましたが、彼及び彼の家族は「汚い」という理由で、すぐに処分してしまったそうです。なら、もらわなけりゃいいのに。

それ以来、約30数年ぶりの再会です。

生活が落ち着いたら、これらの子供向けのリライトと、本来の原作(もちろん翻訳がほとんどとなるでしょうが)を読み比べたいと思っています。
結構、楽しみにしています。