また落ちてしまった

 昨日は、旧司法試験の論文式の合格発表だった。残念ながら、またもや不合格だった。合格者数は141人で、合格点は132点とのこと。合格点は低いのだが、合格人数は驚くほど少ない。択一合格者が約1600人として、11倍以上の競争率となる。択一から考えると、150倍くらいか。合格率は0.6%程度となる。300人教室で2人、である。

 択一受験のとき、教室を見回して、この中で論文で生き残るのは1人か2人と思ったのだが、いざ数字を見せられると、今さらながら過酷かつ異常な試験になってしまったと思う。それでも、本来は廃止された合格枠を特例で残してもらっている以上、文句は言えないし、願書提出時から覚悟していなければならない、というのが筋だろう。

 来年も受験するかどうか、は成績を見てから考えたい。しかし、受けるとしても不合格を前提に生活を考えることになるだろう。この分では、来年は200倍以上と考えられる。もはや宝クジの世界である。

 それにつけても「司法改革」とつきあった人生だった。現在は、会社法務で複数の弁護士とも接触しているが、本当にひどい弁護士も多くなっている気がする。試験の改革は、法曹の質を改善したといえるのかな。

 きょうも会社に、知り合いの業者が「法律相談」に来る予定。法テラスを紹介してあげたり、直接に弁護士を紹介してあげるのだが、わたしの方が相談しやすいのだそうだ。そんな連中が何人もいる。


 オレか?オレは何もかも失った男だ。
 もとは、といえば○○法律事務所で、事務所始まって以来の優秀な事務員といわれ
 弁護士となることを、皆から勧められ期待された男だ。
 ところがオレが受けた試験は廃止され、合格者枠はどんどん減らされてしまった。
 今となってはバッジをつけることは夢想にすぎない。
 それでも、事件がオレに持ち込まれ、新たな相談がもちかけられる。
 オレにバッジがあろうとなかろうと、オレは奴らの弁護士だ。
 今でも優秀な法曹なのだ。

と、カート・キャノンを気取ってみるけど、優秀な事務員というところが情けないね。
試験をトップで合格したあと、浮気な彼女を殴って資格を喪失した、なんていうのなら格好がつくのだけれど。
まんま、カート・キャノン(酔いどれ探偵)やんけ。
でも、とにかく法律相談は多いのですよ。弁護士さんたちは、やっぱり評判が悪い。
どうにかならんですかねえ。