再会

 数年前の親友の葬儀で,40数年ぶりに小学校時代の友達と再会した。それがきっかけで,これまで疎遠になっていた方々に対して,こちらから積極的に連絡をとるようにしてみた。その流れで,およそ10年ぶりに,中学校のクラス会も開いた。
 それとは別の流れで,フェイスブックを利用した関係で,昔の仲間と再会できた。それぞれ頑張っている姿に強い刺激を受けている。
 それらの一連の流れを動機づける要素として,自分自身の健康問題がある。数年前の前立腺ガンはどうやら克服できたようだが,今度は心臓に問題が出てきた。狭心症の発作が,この夏に始まってしまった。これで,会いたい人間には会えるときに会っておかなければならない,という当たり前の事実を再自覚したのである。
 そういうわけで,20数年前に失恋した異性に連絡をとった。片想いで,今思えばストーカーまがいの言動をとった相手だったが,彼女が言った「20年じゃ足りないかもしれないが,30年たったら絶対に会えるようになる」との言葉に甘えたくなった。フェイスブックで友達リクエスト,互いを確認した後は,ごくまれに「いいね」を交換するだけの関係だが,最後の電話で「私が死んでも,あなたが病気になってもわからないじゃないの」と,こちらの絶交に泣きながら抗議した相手との交流としては,ここまでできたのは奇跡だと思う。
 この文章,特に最終段落部分はフェイスブックにはとても書けない。このブログを残しておいた意義は,この最終段落のためだったのだと思う。